ブックスタートで子育て支援
絵本を通して、 赤ちゃんと保護者が 「心触れ合うひととき」 を体感する 「ブックスタート」 運動に、 全国で597自治体、 県内では21自治体が取り組んでいる。 各市区町村で行われる定期健診などの機会に、 すべての赤ちゃんと保護者に絵本をプレゼントする活動。 牛久市では3、 4カ月児健診時、 対象となる同市内すべての赤ちゃんと保護者向けにブックスタートを実施している。 訪れた牛久市中央の同市保健センターでは、 楽しそうに本をめくる親子の姿が見られた。
牛久市の取り組み
定期健診を終えた赤ちゃんとお母さんが会場にやってきた。 手続きを済ませると、 親子1組にスタッフが1人付き、 丁寧に案内を始めた。 一通り説明が終わると、 スタッフは赤ちゃんとお母さんの前で絵本 「じゃあじゃあびりびり」 を開き、 読み聞かせを始めた。
絵本には 「じどうしゃぶーぶー」 のような、 赤ちゃんにとって身近なものや、 音がたくさん登場する。 「ぶーぶー走ってるね」。 スタッフが車の絵を指しながら話しかける。 お母さんに抱かれた赤ちゃんは、 まず声に反応しニコッと笑い、 絵本に目を向けた。 カラフルな色使いの絵を食い入るように見つめていたかと思うと、 いつの間にか手が絵本に伸び、 自分で持ったり、 ページをめくってみたり。 お母さんは 「楽しいね。 ほら、 わんわんだよ」 などと言葉をかけながら、 赤ちゃんの様子を笑顔で見つめていた。 「今まで絵本を見せたことはなかったけど、 本に興味があるようです。 今度図書館に連れて行こうと思います」。
03年5月に導入
同市は2003年5月、 子育て支援の一環として 「ブックスタート」 を導入した。 同市、 保健センター、 図書館、 市内の読み聞かせボランティアが連携して運動を展開。 3、 4カ月児健診時に読み聞かせ体験を実施し、絵本1冊、ブックスタートメッセージ、 図書館だより、 子育て支援資料を入れたブックスタートバッグを配付している。
「赤ちゃんは体だけでなく、 心や言葉も日々成長しています。 抱っこのぬくもりを与え、 母と子がリラックスして楽しむ時間を持つことが大切です」 と、 同市立中央図書館の石塚早苗さん。
自治体のブックスタート活動を支援する特定非営利活動法人 「ブックスタート」(東京・新宿)によると、 ブックスタートは、 1992年にイギリスで始まり、 日本には00年の「子ども読書年」に紹介された。 絵本を開いた時の楽しさを、親子で「分かち合う」 ことを目的に運動を推進している。
取材当日、 参加親子の多くが 「絵本デビュー」 だった。 「まだ早いのでは」 と、 心配する母親に対しスタッフは、 「お母さんが抱っこして、 語りかけることが大切なのです。 早期教育のための運動ではありません」 と説明する。
参加した母親の中には、 子育ての先輩でもあるスタッフに、 子育てについての悩みを打ち明け、 アドバイスを受ける光景が見られた。
0歳児から幼児までを対象とした 「おすすめ絵本」 の紹介ブースには、 実際に手に取って絵本を選ぶ姿も。 母親たちからは 「家にずっといると、 情報が入ってこない。 こういう機会があるといいですね」。 「本屋でどれを選んでいいか分からないけど、 おすすめしてもらえるとうれしい」 などの感想が聞かれた。
0歳から楽しめるおすすめ絵本
絵本紹介/牛久市立中央図書館
「いないいないばあ」
松谷みよこ/作 瀬川康男/絵
童心社
「じゃあじゃあびりびり」
まついのりこ/文・絵 偕成社
「なーんだ なんだ」
カズコ G・ストーン/文・絵
童心社
「とっとこ とっとこ」
まついのりこ/文・絵 童心社
「もう おきるかな?」
まつのまさこ/文 薮内正幸/絵
福音館書店