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| 低第2次石油ショックと現在
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| 米低所得者向け高金利型(サブプライム)ローン問題で生じた市場の動揺は、ひとまず一服した。代わって世界経済の成長の重しとして強く意識されているのは1バレル=130ドルをうかがう原油相場の高騰だ。原油にとどまらず、資源価格の上昇は経済面では先進国の景気を下振れさせると同時に、物価を引き上げている。景気後退とインフレが同居するとなればスタグフレーションだ。第2次石油ショックの1979年以降経験した難題が本格的に降りかかってくるのだろうか。 第2次石油ショックはイランの政情不安を引き金に発生し、旧ソ連のアフガニスタン侵攻、イラン・イラク戦争という衝撃を加えながらスタグフレーションを進行させた。景気悪化にもかかわらず、インフレを抑制するために、当時のボルカー米連邦準備制度理事会議長の下で、米国の政策金利は20%を超えた。景気が悪いにもかかわらず、インフレが止まらなかったのは、原油価格だけでなく、当時は強かった労働組合が物価に見合った賃上げを求めたからだ。 一方、日本では労組が生活防衛的な賃上げ要求を控え、企業も減量経営を強めた結果、スタグフレーション的現象は短期に収まった。現在は、欧米でも賃上げの動きは鈍いため、物価上昇と賃上げが連鎖して続く「ホームメードインフレ」という悪循環は防げるとの見方も多い。 ただ、現在の物価上昇は第2次石油危機の時にはなかった、やっかいな要因も抱えている。ひとつは世界を駆け巡る過剰なマネーの問題。原油を始めとした商品先物相場は、利ざやを求めて完全にバブル的様相を呈している。これを止めるには金融引き締めしかないわけで、景気停滞の中で金利をどの水準に誘導するか、各国の中央銀行の舵取りは極めて難しい。 もうひとつは、新興国が急速に発展し、経済規模で一部の主要先進国をしのぎはじめていることだ。中国などでは賃金の上昇が顕著で、先進国が経験した70年代型のインフレに似ている。工業化の急速な進展と、国民生活が豊かになりつつあることで、あらゆる資源や農産物の価格に強烈な上昇圧力がかかっている。新興国も、利上げ方向に動かざるを得ない状況だ。 ただ、この「金余り」は長期金利などの上昇を抑制する効果があるのも確かだ。金余りが生み出すマネーゲームと金利抑制効果が、世界経済にどのように影響していくか、いまのところ解は見出せない。 |
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