![]() サイエンティフィックつくば 代表取締役・高安博さん |
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星空を創り出す男
当初、通信社の関連会社に入社して、その関連会社が筑波万博の政府館内で運営した『街角ニュース』の仕事を担当して、つくばに通ったのが最初である。株式会社サイエンティフィックつくば・代表取締役の高安博(一九五八年生まれ)が、万博の会期が終わっても、つくばに残った宿命を語ってくれた。 万博公式記録の編集業務を担当し、つくばに残ったことが高安の運命を変えた。唯一の恒久施設エキスポセンターの再稼働と運営という、想定もしていなかったお鉢が回ってきたのだ。大臣の視察が急きょ入り、徹夜でマニュアルと格闘しながら、何とか動かした。 さらにその後、センター内の空いていた部屋を借りて、パソコン黎明期にいち早く、ロータスや一太郎の学校『コンピュータ教習所(現コンピュータシティスクール)』を立ち上げた。 しかし、三年後、その関連会社が倒産。親会社には「つくばの事後処理をして、早く本社に戻ってこい」といわれたが、既にスタッフもいるし、組織体が動いているモノを投げ出すわけにはいかない。親・友人の力を借り一千万円集めて会社を立ち上げた。いずれ独立しようとは思っていたが、まだ三十歳を超えたばかりで「ビビリながら」始めた。 JR東日本・びゅうプラザの『びゅうシステム』という春夏秋冬の映像を流す仕事を受注。新橋駅などでは、レーザーディスクで観光案内を検索できるソフトなどを作りながら、食いつないだ。キャプテンに似た独自開発の「ビデオテックスシステム『PLANET』」により六本木タウンガイド、神戸三宮さんちか、福岡天神地下街などの映像によるガイドシステムを提供。ネット時代には、全てウェブに取って代わった。 「結局、これらのシステムは、最初はいいが、予算が無くてソフトが更新できないのが悩みだった。だから、自分の仕事は無くなったが、情報提供システムとしての完成度が上がったので良かった」と思う。 当時、珍しかった、プラネタリウムに音とスライドで演出を加え自動演出する『インフニウム』が全国に普及しだす。春夏秋冬で、上映内容を変える必要がある。「動かないアニメとか、ラジオ劇場と言われる。音と星がプラネタリウムの本来の原点、効果音と解説のナレーションで味付けをしていく」のだ。 自治体は、予算が無い。何度も開発していると、ソフトの蓄積効果で、安くできる。高安のプラネタリウム番組制作は、一本数百万円。仕事は評価され、博物館などの文化施設の検索システムや映像編集も次々に受注。スタッフも三十人近くに拡大。 最近、高安は、家庭用プラネタリウム『ホームスター』の設計者で、ネスカフェのCMでお馴染みの大平貴之と出会った。ギネスにも載った五百万個の星のプラネタリウムを、科学館に設置するプロジェクトに関わったのだ。 全国にプラネタリウムを作ってきた総決算として、スーパープラネタリウム「メガスター」の開発者大平貴之とのコラボとなった。二十年前、世界一のプラネタリウムと騒がれたつくばエキスポセンターのプラネタリウムを、偶然にも再稼働させた高安の人生が逢着したのが、その『メガスターUコスモス』だった。 「サラリーマンならもっと大きなことができたかもしれないが、一部分ではなくスタートからエンドまで一気通貫の満足感を感じる」。日々、いくつもの博物館・科学館の運営をしていると、何が起こるか分からないのに、平気?「全てを把握しているので、どんなトラブルにも対応できる」と、数々の修羅場をくぐった自信が漂う。(花山 亘 つくばベンチャー協会事務局長、NPOつむぎつくば理事、敬称略) 【会社概要】つくば市春日4の1の12第2芳村ビル2F。電話029・851・0103。1991年5月31日創業。資本金・1000万円。業務の調査、分析による新規システム設計および改善案の作成。各種プログラム開発。プラネタリウムを中核とする文化施設の展示機器運用管理。http://www.scientific-tsukuba.com/ | |
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