2003年12月29日
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| ●性別欄原則廃止へ |
| 水戸市の証明書や申請書 |
| 身体の性別に違和感を持つ人がいる。 「性同一性障害者」
のことだ。 七月には、 戸籍の性別変更が法的に認められたが、
いまだ世間一般の偏見は極めて根強い。 そんな人たちの人権に配慮して、
水戸市は来年三月までに証明書、 申請書の性別欄廃止に向け、
詳細な検討に入っている。 十八日の定例市議会最終日、
陳情を採択したのを受け、 県内では最初の実施を決めた。
性同一性障害をめぐる現状や、 スピード採択の背景などを紹介する。 ◆金八先生◆ 「性同一性障害」 が最近、 お茶の間や若い世代にも話題になった。 きっかけは、 テレビドラマ 『3年B組 金八先生』。 歌手兼俳優、 武田鉄矢主演の人気シリーズ番組が、 このテーマを正面から取り上げたためだ。 ストーリーは以下の通りだった。 金八先生の勤める桜中学校に、 一人の帰国子女が転校してくる。 上戸彩ふんする鶴本直 (つるもと・なお)。 彼女はなぜか、 女子の制服を着ようとせず、 男っぽい服装で登校し続けた。 そればかりか、 口調も態度も男っぽい。 なかなか心を開かない彼女だが、 ドラマが進展すると、 男の子を欲しがる父親に、 男として育てられたことがわかる。 心は男に育ち、 女の身体に悩む少女だったのだ。 その後、 直は担任教師の金八先生、 級友ら周囲の理解で、 少しずつ心を開き、 「性同一性障害」 を告白。 最終回では、 ガクランで卒業式に出席する。 その凛々 (りり) しい演技で、 上戸のアイドル人気が上昇した。 ◆勇気ある行動◆ きっかけは一通の陳情書だった。 提出したのは、 県北に住む一人の同性障害者。 「特例法は、 性適合手術を受けた人だけが対象」 と訴え、 不要な性別記載欄の撤廃を求めた。 偏見を恐れず、 勇気をふりしぼって。 この人は、 女性としてこの世に生を受けたが、 幼くして 「自分は男では」 と意識。 成長して胸が膨らむと、 自分の身体に嫌悪感すら抱くように。 言わば、 県内に実在する 「鶴本直」 だった。 高校は、 なぜか女子校を選択する。 「性別を意識しなくてすむ」 からだった。 運命が暗転するのは、 大学卒業を間近に控えた就職試験。 面接で事情を話すと、 「はじめに言っといてくれれば…」。 内定は取り消された。 「自分は同性愛者なのか?」。 一時はそうも思ったが、 どうやらそれとも違う。 治療を受け、 違和感や日常生活の不便は減ったが、 選挙で投票所に行った時に、 性別と外見の違いを騒がれたことも。 以来、 不在者投票しかしていないとか。 役所の窓口などで、 申請手続きにも違和感があった。 申請書などには、 性別欄があるためだ。 そんな時、 東京都小金井市で、 陳情を契機に性別欄廃止が実現する。 ニュースで知ると、 八月には水戸市議会に陳情書を提出した。 ◆急転直下◆ 性同一性障害者の人権が初めて、 同市議会で論議されたのは九月だった。 質問者は、 社民党の玉造順一市議。 陳情書に気づかないまま、 人権に敏感な社民主義者として、 定例市議会の一般質問に盛り込んだ。 玉造市議は 「当事者たちが、 心の性に従って生きたくても、 偏見や差別などで、 社会参加が阻まれたりしてきた」 と性別欄撤廃を要求。 猿田雄也総務部長も 「調査の上、 不必要なものは削除していきたい」 と答弁した。 この後、 総務環境委員会に陳情書が付託。 小金井市、 埼玉県新座市、 東京都世田谷区など、 先進事例の資料を検討し、 十一月の定例委員会では、 「全会一致」 で採択され、 市側も来年三月を目途に、 原則廃止の方針を打ち出した。 陳情書提出から三カ月、 初質問から二カ月の採択、 約半年で実現する異例のスピード。 玉造市議は 「初めて、 議員になってよかったと思った」。 総務課は 「先進事例を見れば、 いずれ全県に広まると判断した」 とする。 ◆政治力学◆ 市議会は最初、 必ずしも全会一致ではなかった。 「法律の趣旨は判ったが…」。 十月の定例委員会までは、 実力派市議らの間に、 そんな声が少なくなかったからだ。 それが十一月の委員会では一転する。 公明党の伊東充朗市議が、 「病気として認められたもの」 と口火を切った。 薬剤師で医療に詳しく、 違和感を持つ保守系実力者らも、 最終的に採決では賛成に回っている。 田山知賀子委員長の存在も大きい。 公明市議の委員長は、 これまで男女平等参画条例制定、 学校の男女混合名簿実現にも尽力した。 女性問題や人権に敏感で、 伊藤市議との役割分担で、 継続審議の流れを採択に導いた。 背景は、 同市議会独特の政治力学。 政争が激しく、 保守系会派から共産党までが、 日常的に複雑な協力関係を築く。 議長選を狙い、 貸しを作る狙いも込めて。 その結果、 保守系が嫌う政策が通ることもある。 そんな一場面だった。 ◆初めの一歩◆ 今年七月に、 「性同一性障害者特例法」 が成立。 未婚で子供がいないことや、 性転換手術を受けている――など、 かなり厳しい条件つきながら、 戸籍の性別変更が法的に認められた。 制約は、 厳しい条件にとどまらない。 性別適合手術補助は、 制限が大きいのに加え、 治療に不可欠なホルモン注射は対象外。 他の精神障害のようなフォローがない。 あくまで、 要件を定めただけの段階だ。 適合手術は、 男性で二百五十〜三百万円、 女性で五百万円もかかり、 補助がないと受けることが難しい。 しかも、 手術できる病院は全国に三つ。 法律ができても、 なかなか厳しいようだ。 水戸市では現在、 性別記載欄のある申請書類、 約三百件を洗い出している最中。 本人特定に必要な例を除き、 市長判断でできるものは、 三月までに一括廃止、 条例改正が要るものは改正する。 法制定とともに、 初めの一歩と言えそうだ。 【性同一性障害とは】 身体的な性別と、 心理的な性別に食い違いを生じ、 本人が違和感を感じている状態。 混同されがちな同性愛者が、 自分の性別を受け入れた上で、 同性を恋愛対象にするのとは全く違う。 母体内の性ホルモン分泌異常が、 脳の発達に影響を与えたとされ、 最近では病気として認められている。 男性で三万人に一人、 女性で十万人に一人の割合で、 存在するとも言われているが、 正確なことは把握できていない。 |
| ●申年生まれ、23万人余り |
| 新年・県内の年男年女、県調べ |
| 県統計課によると、 県民で新年の干支の 「申
(さる) 年」 生まれの年男、 年女は推計で二十三万六千三百三十九人で、
県総人口の7・90%を占める。 男女別では、
男性が十一万五千九百九十三人、 女性が十二万三百四十六人で、
女性が四千三百五十三人多い。 県常住人口調査から推計した。
出生別でみると、 来年六十歳になる一九四四年生まれが、 四万三千三百七十二人で最も多い。 次いで、 六八年生まれ (来年三十六歳) が、 四万二千八百十六人、 五十六年生まれ (同四十八歳) が、 四万六百六十三人と続いている。 明治生まれとなる〇八年生まれ (同九十六歳) は、 一千三百二十五人いる。 十二支別では、 寅 (とら) 年生まれが二十六万二千百人でもっとも多く、 子 (ね) 年生まれが二十六万千七百九十四人、 丑 (うし) 年生まれが二十六万千三百八十二人の順で、 申年生まれは十番目になる。 もっとも少ないのは酉 (とり) 年生まれの二十一万九千二百人。 |
| ●谷田部で恒例の「どろ市」 |
| つくば、家族連れなどでにぎわう |
| 年の瀬の二十八日夕方、 つくば市谷田部の谷田部小学校前の通りに、
歳末恒例の 「どろ市」 が立ち、 だるまやお飾り、
植木などの露店三十店ほどが並び、 縁起ものを買い求める家族連れなどでにぎわった。
明治初期に始まり、 当時、 舗装されていない道路の霜柱が、 人込みでどろどろになったことから、 「どろ市」 と名付けられたとも、 人込みの中でサイフやものがなくなる 「どろぼう市」 が語源ともいわれる。 だるまの露店主によると、 今年の売れ行きは不況でいまひとつ。 五万円のお飾りも売れるが、 四、 五千円のだるまが売れ筋で、 毎年なじみ客が来てくれるという。 お飾りとだるまを購入したつくば市内の夫婦は、 「来年も家族が一年間無事で過ごせますようにと、 願いを込めて 『家内安全』 と書かれただるまを買った。 事業をしているので、 来年はもっとうまくいけば」 と話していた。 |
| ●干しイモ生産が最盛期 |
| ひたちなか市や東海村の農家 |
| ひたちなか市、 東海村の農家で、 「乾燥イモ」
生産が最盛期を迎えている。 旧湊町の商家が、
老舗・静岡の技師を招き、 家業としてはじめ、
後に阿字ケ浦地区に伝承。 寒さと潮風が、 甘みと柔らかさを生み、
日本一の産地となった。 地元産サツマイモ 「玉豊」 を、 蒸して皮を剥いた後、 ピアノ線を張る 「つき台」 で切り、 畑に並べた台で一週間ほど天日干しする。 すべて手作業で行う。 製品は 「切り干し」 と 「丸干し」。 「干しイモ」 とも呼ばれ、 お歳暮として重宝される。 冷夏の影響で収量が三割減。 長雨で水分が多く、 窒素過剰で先が黒くなるイモも。 「味は同じでも見た目が…。 お客さんにいいものを出したい」。 阿字ケ浦の藤井幸太郎さんは、 ハサミで黒い部分を切り落としていた。 |
| ●30カ所で雑踏警備 |
| 県警、初詣の人出予想 |
| 県警地域課は、 正月三が日の県内の神社・仏閣の初詣客を予想した。
地元の各警察署が雑踏警備にあたる。 県内最多の人出が予想されるのは、 笠間稲荷神社 (笠間市) の五十七万人で、 次いで鹿嶋神宮 (鹿嶋市) の五十万人、 続いて、 村松虚空蔵堂 (東海村) の十七万八千人、 大洗磯前神社 (大洗町) と筑波山神社 (つくば市) の九万人、 常磐神社 (水戸市) の八万人となっている。 県警は、 十八警察署管内の三十カ所の神社・寺に計四百九十五人の警察官を動員、 自主警備員計千二百十人と合わせて、 総勢千七百五人体制で雑踏警備を実施する。 |
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